正月の「枝垂れ梅」

　正月４日、世間では「仕事始め」。私は明日から始業なので、休暇最後の今日は、春に上京する娘の物品整理や生活用品調達のための作業を手伝った。不要な雑品は実家に保管することにした。今日は昼から予報通り、雪が舞い風の強い冬型の寒い一日となりり、玄関先の「枝垂れ梅」も初春の艶やかさが嘘の様に寒々しく見えた。

枝垂れ梅 今は枯れ木と 見せていて 春来たりなば 色香漂う　

不用になった「クーファン」

二女が就職で東京へ赴任することが決まったのを機に、家内が不要になった道具や物品の整理を始めた。「不用品」のラベルが貼られたバスケット型クーファンを見て瞬時に想い起こしたのは、当時この籠に子どもを入れて持ったときの、あの重みだった。処分を前に懐かしさで一杯になった。

「不用品 貼られし籠を 見て想う 当時担った 子らの重さを」

ようこそ！虹もお出迎え

　敬老の日を明日に控えて、一日の前倒しで父をベーカリーレストランでの会食に誘った。店へ向かう途中で夕立になった。傘が要るかな?! 、なんて大人は現実的なことを考えるが、二女は「あっ、虹がきれい!」って携帯で写真を撮っていた。父は「ほんまや、あの虹どこまで続いてるんやろ・・・」と言った。私は急いでデジカメに収めた。

わぁーきれい！ 孫娘(ﾏｺﾞ)は写メ撮り 祖父は観て 敬老の日の ひさかたの虹

祖父の命日と「四つ葉のクローバー」

　初夏の日曜日、墓掃除に出掛けた。真夏のように太陽が燦々と降り注ぎクラクラするような陽気だった。ご先祖様に水を上げていた二女が、突然に墓地前の草むらで摘んできたのが、この四つ葉のクローバー 三つ葉に対して一万分の１の確率だそうだ。数時間後、夕食でわが家を訪れた父が、さり気なく「今日は父の命日や」と言った。

墓参来て 娘の摘みたる若草が 四つ葉のクローバ 祖父の命日

自治会恒例の大とんど

　神事として旧正月に実施される地元の大とんどが、今年も執り行われた。 朝から生憎の雨に見舞われたが、「案ずるより産むが易し」で、点火後約30分で適当な火勢に収まりを見せた。傘を差しながらではあったが、細竹の先に小餅を突き刺して、餅焼きに専念する老若男女の姿は平和であった。いつまでも残したい自治会行事である。

折悪しく 小雨降りつつ 左義長の 火床で餅焼き 杞憂去りなむ

大覚寺の「嵯峨菊」

　晩秋の京都の風物詩を求めて、嵯峨大覚寺へ出掛けた。こちらは嵯峨天皇の離宮だったことから、大覚寺門跡とも呼ばれる由緒ある寺院でもある。私たちの目的は紅葉のライトアップの観賞であったが、境内に展示してある色とりどりの「嵯峨菊」に目が行った。ただの珍種かと思いきや、嵯峨天皇が愛でられた特別の花であった。

「千年の 気品を溜めて 咲きたるは 五十四弁の 嵯峨菊の華」

2009イルミネーションゲートにて

　毎週金曜日は５限の講義を終えて、阿部野橋経由で帰宅する。いつもなら改札を左に取って環状線で帰路を急ぐところ、今日は右に出てフープの方へと寄り道をした。イルミネーションゲートと言う32万個の電飾を施したオブジェの展示イベントが開催されているからだ。私は今年で２回目だが、深秋の週末夜の幻想的な時空を楽しみにしている。

「深秋の 出講帰りの 寄り道は 光のオブジェに 呼び止められて」

「写真短歌」の処女作を業界誌に・・・

　私が所属する近畿税理士会の南支部の広報誌「近税みなみ」の第55号(平成21年9月1日)へ投稿のお誘いを担当副支部長のＴ先生からいただき、このブログで今年の2月5日にアップした「写真短歌」の処女作をお送りしました。
　私の拙い記事を笑覧していただいて、趣味にされる方が一人でもおられたら幸いなのですが・・・。

「朝日 大和歌壇」に入選しました。

　8月16日のブログでアップした短歌が、朝日新聞の「大和歌壇(8月)」で入選しました。盆の里帰りで泊まりに来ていた妹一家が帰宅し、家内と実家の掃除をして帰ろうとしたら、玄関先の木に熊蝉が飛んで来て、中国語で「シェーシェー」とお礼を言いに来てくれたように聴こえたので、直感的に詠んだ作品です。　
　初めての投稿で選に入り、作歌の励みになります。

盆休みの締めはクマゼミが・・・

　受け入れ準備から始めて今日で４日目、実家でのお盆休みの最終日だった。１泊で来ていた妹一家が帰宅の途に就き、私たちは実家の掃除をした。鍵を締めようとしたら、突然クマゼミが玄関先の木に留まって威勢よく鳴き出した。「謝謝～ 謝謝～」と私たちを労いに立ち寄ってくれた、・・・みたいに思えるタイミングだった(笑)。

「門先の 木にとまり来し 熊蝉を 『謝謝(ｼｪｰｼｪｰ)』と聴いて 盆は終わりぬ 」