平成21年度 花園会夏季講座に参加して
今年も妙心寺の花園会夏季講座が開催される時期となり、9期生(2回目)のコースに参加しました。金曜日でしたが、車で自宅を10時前に出て、お寺には昼前に着きました。正午から、コース毎に受付が始まります。
昨年は、洋室ベッドでしたが、今年は 3人相部屋だったらしく、和室でした。現在は医学の研究員をされているKさんと同室になりました。神戸からお越しで同年代の方でした。開講式と「観音経」の講義を終えて、夕食のため、本山に向かいます。
本山の大庫裏で、薬石(夕食)を戴くのですが、禅宗の奥義は食事作法に集約されているとさえ思えます。一言も私語を発することは許されません。なお、メニューは、炊き込みご飯と、ナス入り味噌汁、揚げ・ジャガ芋・三度豆の煮物、千切り大根と沢庵、でした。私の口に良く合いますが、毎日だと、どうなのか・・・不安になります(笑)。
二講目は、禅学Ⅲ「禅語の四季2」と題して、妙心寺派財務部長の松久宗心師でした。在家から修行を積まれ、無住のお寺を再興された方で、その半生記には心を打たれました。夜、妙心寺の境内を約1時間ほど散策しました。塔頭の一つから、勤行の読経が洩れ聞こえてきて、幻想的なひと時でした。
翌朝は、午前5時起床しました。ロビーに集合して、本山法堂へと向かいます。法堂で、坐禅の組み方、調息など基本的な解説の後、短時間ですが坐禅をしました。
法堂より、渡り廊下を伝って大庫裏へと移動し、粥座(シャクザ:朝食)を戴きます。薩摩芋入りの粥と、ヒジキの煮物、そして梅干し・沢庵です。美味しい! 一旦、会館へ戻り、徒歩15分程度の花園大学へ移動して、コース毎に講義を受けます。
本日の第一講は、花園大学の竹貫元勝教授の「妙心寺の開基 花園法皇」でした。講義後、少しお話しする機会がありました。第二講は、同西村恵信名誉教授「宗門安心章 自覚安心」でした。90歳まであと13年・・・一日ゝゝが大切や!と仰ってました。
配給のお弁当がとてもご馳走に見えました(笑)。とにかく、昼食を挟んで第二講は、吉田叡禮教授による「仏教史2日本」でした。新進気鋭の方で、とても歯切れも良く分かり易かったです。教学と実務の兼ね合いのお話については、私にも同じ悩みがあります、と講義後お話しました。
本日の最終講義は、中林靖子先生による「太極拳」でした。昨年は、仏教歌と言うことで声に出しましたが、今回は身体を動かしました。ご年輩の婦人でしたが、とても柔和なお顔と丁寧な言葉遣いとが相俟って、癒されました。さて、花園会館へと戻ります。
恒例により、最終日の夜は、懇親会が行われます。暫し修行を離れて、ビールなども戴いて歓談をします。さて、お待ち兼ねの雲水さんによるバンド「一期一会」による余興が始まりました。「秋桜」「千の風に乗って」「四句誓願」など、とても場にマッチしていて毎年好評のようです。
昨日と同様に、早朝の坐禅を済ませ大庫裏へ移動して、粥座(シャクザ:朝食)を戴きました。メニューは昨日とほぼ同様ですが、お粥と、千切りの甘辛煮物、沢庵・梅干しです。量的にも気分的にも爽快です。
とにかく完食が絶対条件なのです!。食べ終えると、親椀にお茶を注いで戴き、それを他の椀に取り分け、沢庵で綺麗に掃除します。そして、器を重ねて、雲水が回収に来られた箱に納めます。
一つの長机に三人掛けします。食前には必ず「般若心経」と「食事五観の偈」をお唱えします。全員が戴き終わったら、一斉に立ち上がり、大庫裏を後にします。とにかく、一切の私語は禁止なのです。
最終日と言うことで、花園会館への帰り道、普段は拝観できない建物を見学させて貰いました。今回は経堂と、浴室でした。今で言う、サウナ風呂でした。この大きさでどれほどの方が入浴できたのでしょうか・・・。
さて、私が楽しみにしていた特別講義は、臨済宗円覚寺派管長猊下である足立大進師です。運良く、最前列の真ん前で拝聴することができました。ご自分でも仰ってましたが、お話は苦手のようです。大阪市南区横堀のご出身とのこと、直接お話がしたかったのですが、それは叶いませんでした。でも、何度もアイコンタクトを送って下さり満足しました。
最後に、一旦、各コースの代表者に修了証書が交付され、最終的にそれぞれの担当の雲水の方から配布され、三々五々の解散となりました。帰宅直後、父を総選挙の投票所へ送迎し、帰宅して改めて家内と娘と三人で投票に行きました。いつもは、選挙事務所でご本人と共にするのですが、今回は時間と体調の都合で伺えないのが残念です。後は当選報道を待つのみ!
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